海外旅行直前にアメックスを申し込むとこうなる

やっぱりお金も大事

今回、海外渡航の直前にアメックスを申し込んでみた。狙いは、手荷物の空港宅配サービス。うまいことアメックスが手に入れば、発送する地域によっては、往復9,000円以上の手荷物宅配が無料になる。年会費分を取り返す以上の特典を受けるためにはいくつかのハードルを超えなければならないが、他社の有力カードの申込に落ちたため、次善の策でこちらを選択した。

私は30代なかばを超え、自身の経歴の割に合わず、社会的ステータスに囚われてきている気がする。

そういうものから解き放たれたいという気持ちはあるし、これまではそれなりに解き放たれて生きてここれたと思う。しかし、30代も後半になってくると、無茶する気持ちも段々しぼんでくるし、体もついていかない。

30歳の頃は、自分の家を自分で建ててみたい、と思ったりして、古家のリノベーションをDIYで手掛けたりした。途中で断念して業者さんにお願いすることになるのだが。そんなふうに私に火をつけたのは氏家 誠悟さんという、ご自分で何軒もDIYで建てられた方が記された、著書自分でわが家を作る本。だ。我が家では、バイブルとして未だに取ってあるこちらの本自分で我が家を作る本。である。素人の私が、その気になってしまった危険な書物である。危険な書物として梵書になる恐れがあるので、今のうちこっそり購入して秘匿しておくことをおすすめする。

最近では、古家のリノベーション可能物件を見ても、触手が伸びなくなってしまった。手をかけずにきれいな家に住みたいのだ。

そんな、要は、楽をしたい、というか、苦労がしんどくなってきたということと、社会的ステータスを気にするようになってきたことも無縁ではあるまい。また、同級生が有名企業の社外取締役になるような年齢になってきたにも関わらず、自分は相変わらず落ち着きのない人生を送ってきたおかげで、改めて振り返ると、社会的ステータスについては、ほとんど積み重なってきていないという事実からいよいよ逃れられなくなり、鬱積した僻み妬みが吹き出してきているのかもしれない。

さて、落ち着かない人生の実例として、自分から希望したわけではないのだが、仕事の関係で南アジアの小国に、無毒化した生物と無生物の中間的な存在のものも体内に打ち込んで体の抵抗を強めたりする処置を受けぬままの状態で渡航することになった。世界的流行の収まらぬ中。

今回の渡航は、ただの観光ではなく、しばらく現地に滞在することになるため、家族でスーツケース一つというわけにはいかない。スーツケース3つ4つ分の荷物がある。また、成田空港まで国内線に乗って移動した後の海外渡航だ。これを、荷物を抱えながら移動するのはしんどい。いや、しんどいを超えて、物理的に無理なんじゃないか、という見立てになった。荷物が多ければ、その分、大きなレンタカーを借りる必要もある。

そこで、色々調べた結果、一部のクレジットカードには、国際便の手荷物が空港まで無料で送れたり、500円で送れるという特典が付帯していることを知った。その内容は下記のブログにまとめ、いくつかターゲットを絞って申し込むことにした。

今回、ターゲットに絞ったのは、コスパの抜群な3枚。(コスパとか言っている時点でプレミアムカード向けの人間じゃない気がしますが)

まず、白羽の矢が立ったのは、年会費5,500円の新生アプラスゴールドカードである。今回、私の滞在しているところから成田空港までの空港宅配便は、なんと荷物ひとつあたり4,000円以上もかかるが、新生アプラスゴールドカードの特典を使用すれば、1回当り500円で済む。往復すれば、一度で元が取れてお釣りが出てしまう。しかも家族カードも年会費はたったの1,100円にもかかわらず、同様の特典が受けられるのだ。しかもあとから気づいたことであるが、初年度年会費はなんと無料である。申し込まない手はない。

こうして、超特急で申し込んだ新生アプラスゴールドカード、申し込んで4日後にメールにて会員登録完了のメールが届き、8日後に手元に本人限定郵便でカードが届いた。家族カードはカード到着後、会員サイトから申し込める、と書いてある公式ページがあったのだが、実際には、会員サイトから、家族カード申込”用紙の郵送”を申し込めるだけだった。これは想定外だったので、電話にて家族カードの発行をお願いできないか確認したのだが、それはできないということだった。おとなしく、サイトから家族カード申込”用紙の郵送”を申し込んだ。そこから、13日後に、書類の不備のお知らせが郵送で届く。もはや、そこから再申込、発行、受け取りをしたのでは間に合わないので、家族カードの発行は、今回の渡航では諦めざるを得なかった。

そして、家族カードの申込が即時にできないと知るやいなや、家族カード申込用紙の郵送依頼と並行して他の手段を講じることになった。その一つが、TRUST CLUBワールドカードの申込およびアメックスへの申込である。

TRUST CLUBワールドカードは、年会費13,200円と、新生アプラスゴールドカードの2倍以上するのだが、空港手荷物を2個まで行きも帰りも無料で送れる。今回の渡航では、手荷物1つ送るのに4,000円かかると考えても、4,000円×2個×2回(往復)=16,000円と考えると、一度の往復でまたまた元が取れてしまう。さらに、家族カードが無料ときている。16,000円×2=32,000円である。申し訳ないくらいである。慌てて申し込むと、5日後、入会見送りのメールが届いた。そうだ。これが人生だ。

一方、アメックスへの申込も同時に行った。アメックスは、年会費がTRUST CLUBワールドカードと同じく13,200円だが、手荷物は行きも帰りも1個ずつ無料で送れる。TRUST CLUBワールドカードがこれまで異常なまでのサービスだったので、4月1日以降、年間2回まで、のような制限がかかるそうなのだが、アメックスも、TRUST CLUBワールドカードには劣るものの、新生アプラスゴールドカードとは似て非なるアプローチでお得だ。手荷物だけ考えると、どうしてもTRUST CLUBワールドカードには勝てないので、ラウンジに同伴者1人無料で入れる、という所だけを見るようにして、淡々と申し込んだ。

オペレーターには、渡航が迫っており、できるだけ早く発行してもらわなければならない、何とかならないか、とクレーマー行為を行ったが、粛々と、4週間ほどかかると諭されるだけっだった。アメックスも通らないだろうなぁ、通ったとしても、実家にうまく転送されるようにしなきゃ、などと考えて、諦めきっていたのだが、なんと、申し込んで12日後という、不信感を覚えるような速さでまたあの本人限定郵便のお知らせが12日後になんの前触れもなく届いた。予め、電話で早急な発行ができないかクレーマー行為をしたことが幸いしたのか、一律の手続きでその速度感で発行してくれるのかはわからなかったが、一般的な速度であるようだ。

余談だが、本人限定郵便、お知らせの封筒だけ先に届き、中に書いてある問い合わせ先に電話やアクセスして配達を依頼する、という、恐らく犯罪防止などの意義があるのだろうが、まっとうな手続きしかしてない人間にとっては煩わしさ以外感じられないやり方に変わってきている。

さて、想定外に早く届いて興奮した気持ちのまま、インターネットで手荷物宅配サービスの予約ページを検索し、進んでいくと、JAL ABCのウェブサイトに飛ばされる。

そして、登録、申込へと進むのだが、なんと出発便名に、私の登場予定の航空会社が表示されない。何度も見返したが、見つけられない。しょうがないので、電話で申し込みすることに。

手荷物の空港宅配の案内窓口0120-989-509に電話を掛けると、コロナのため、人員を減らして時間も短縮して、10時以降に掛けるようにとのこと。

10時を迎え、電話で情報を伝えると、すんなり申し込みすることができた。30kg以内の荷物であれば7日前まで、福山通運が運んでくれて、25kg以内の荷物であれば、3日前までヤマトが運んでくれるとのこと。地域によって日数、運送会社は変わる可能性がある。

今回、勉強になったのは、出発から2週間以上前であれば、アメックスに申し込んでみる価値は十分にあるということだ。また、申込時に入力する項目が、他のクレジットカードとは異なり職業欄に「年金・不動産・利子配当による収入」があったり、「預貯金・有価証券類(任意)」の額を記入する項目があり、高資産、低収入のような場合でも土俵に上げてくれることが考えられる。

ちなみに、アメックスに初めて入会すると、追加でボーナスポイントを受け取れる入会特典がある。

100円あたり1ポイントが加算され、1ポイントあたり0.5円なので、通常であれば、還元率は0.5%だ。今回は、特典をフル活用した場合の還元率を計算してみた。ちなみに、結論としては、1,000円の買い物を10回すると還元率8%とダントツの還元率だが、25万円の利用でも、3.6%と、非常にお得な還元率となる。20万円利用時点の還元率は2,625%なので、どうせ20万円使ったのだったら、amazonギフト券でも何でもいいので、25万円使用して、特典3の7000ポイントを受け取ったらいいと思う。

ただ、単純に還元額と年会費を差し引くと、どうしてもマイナスになるので、手荷物宅配サービス、空港のラウンジ利用など他の特典も利用するような場合でなければ、元を取ってお得に利用することはできない。

■ご入会特典内容:
特典1:ご入会後3ヶ月以内に1,000円以上のご利用10回で、1,500ボーナスポイントをプレゼント

10×10=100 通常ポイント(10ポイントが10回)
1500 ボーナスポイント
100+1500=1600 通常+ボーナス合計
1600/2=800 ポイントを円に換算
800/10000=8% 還元率
800-13200=-12400 年会費を差し引いた還元額

特典2:ご入会後3ヶ月以内に合計20万円以上のご利用で、さらに7,000ボーナスポイントをプレゼント
2000 通常ポイント
1500 特典1のボーナス
7000 特典2のボーナス
2000+1500+7000=10500 通常+ボーナス合計
10500/2=5250 ポイントを円に換算
5250/200000=2,625% 還元率
5250-13200=-7950 年会費を差し引いた還元額

特典3:ご入会後3ヶ月以内に合計25万円以上のご利用で、さらに7,000ボーナスポイントをプレゼント
2500 通常
1500 特典1のボーナス
7000 特典2のボーナス
7000 特典3のボーナス
2500+1500+7000+7000=18000/2 合計 円換算
9000/250000=3.6% 還元率
9000-13200=-4200 年会費を差し引いた還元額

わが家では、2021年4月30日まで3%還元が受けられるVisa LINE Payクレジットカードを使用し、アメックスでは、5月1日から1,000円以上の決済を10回し、特典1を受ける方針を考えている。5月以降の滞在費がカード支払い可能であれば、特典1,2,3のコンプリートを狙おうと思う。

手荷物宅配サービスを受けられるクレジットカードについてまとめたこちらのエントリーもご覧ください。

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